説明
クロ・デュ・クロマンはヴォルネイ寄りの丘に位置する村名畑です。斜面の下部となるため比較的表土は厚く、リッチで芳醇なムルソーを生み出すことで知られます。グレープフルーツ、蜂蜜、洋梨のフレーバー。柔らかみがあり、粘着性も高め。ジャヴィリエのこの畑には樹齢100年の古木も植わっており、そこからタルディヴ(遅詰み)でより濃厚なスタイルのワインを造っています。
白ワインの造り手として名高いパトリック・ジャヴィリエは1980年代から1990年代にかけて、ブドウ畑を急速に拡大しました。ムルソー、ピュリニー・モンラッシェ、ポマール、そして特級コルトン・シャルルマーニュも手に入れたのです。さらに妻の実家の畑を賃貸耕作し、ペルナン・ヴェルジュレスやアロース・コルトンも手がけるに至っています。現在、賃貸も含めた所有畑の総面積は9ha弱になります。
ドメーヌの看板である白ワインの醸造はいまだ父パトリックが取り仕切っています。赤ワインの醸造に関しては2008年から、娘のマリオンが全責任を負っています。赤ワインの造りで特徴的なのは、ピジャージュを行わず、もっぱらルモンタージュで優しい抽出をすること。さらに2009年よりマリオンの発案で、さらに優しいデレスタージュをアルコール発酵の終わりに行うようになりました。新樽率も適度で樽香がくどいこともなく、非常にバランスのとれたワインを造るジャヴィリエは若いうちから楽しめる、スタイリッシュなムルソーです。
ラベルにわずかながらシミ、汚れがあります。キャップ、液面(コルク下1.5センチ)の状態は良好です。