説明
Kistler時代から2016年ヴィンテージまでフラッグシップのキュヴェ・キャサリンのブドウを供出してきたOccidental Sation Vineyardですが、2016年からは単独畑名としてリリースされるようになりました。それでも当然のように、新しくRunning Fence Vineyardからのブドウで造られたCuvee Catherineに引けを取らないワインに仕上がっています。
近年、パーカーのオクシデンタルへの訪問はワインのリリース後になっており、まだパーカーポイントは出ていません。しかしワイン・アドヴォケイト誌で長年ピノ・ノアールのテースターを務めた後に独立したA・ガローニ氏は2017年のオクシデンタルのワインについてこのように述べています。
「オクシデンタルに立ち寄ることは常に喜びである。スティーブ・キスラーと再開した時、彼はこれまでにないほどリラックスしていた。スティーブ・キスラーが1978年に設立したKistler で造っていた濃く、インクのようなピノとは全く対照的な、情熱的で塩みのあるエネルギーの上に造り上げられたピノがここにはある。
『オクシデンタルのインスピレーションは2010年と2011年ヴィンテージでほとんどできあがったのだが、この年、熟した果実から得られる自然な糖度は低めで、あるレベル以上に上がることはなかった』と彼は説明した。
しかしもっとも大事なことはここで出来るワインが絶妙な美しさを持っていると言うことに尽きる。スティーブ・キスラーの栄光に満ち、語り継がれる人生の第2章が始まっているに違いない。このワインを見つけた読者は躊躇してはならない。なぜならこのワインは光り輝いていると言うしかないからだ。
A・ガローニのコメント(97点) 「2017年ピノ・ノアール・オクシデンタル・ステーションは最初の一口で卒倒しそうになる。フルーツの純度は目がくらむと言うしかない。柔らかなカーブのシルキーなタンニンと舞い立つようなアロマによってオクシデンタル・ステーションは無限の魅力を持つ。 めちゃめちゃに熟した赤いチェリー、レッドプラム、ブラッドオレンジ、ミント、甘いスパイスがこのワインに途方もないニュアンスを与えている。全ての要素がこのイキイキとして心を奪われそうになるピノ・ノアールの中で結合しており、全ての勘所を押さえている。オクシデンタル・ステーションは30%は除梗しない唯一のワインだが、それに特別の違和感はない。ひと言で言うと・・・気絶しそう。」 |
オクシデンタル
キスラーは株式の一部を他者へ譲渡したことにより、少々体制が変わりました。しかしスティーブ・キスラー氏自身はこれまで通りキスラー全体の統括者として君臨し、彼の思い入れの深いキュヴェ・エリザベスとキュヴェ・キャサリンに限って、キスラーの中で、2011年からスティーブ・キスラー氏の個人のプロジェクトへと変貌しました。ブドウが植えられている地所もスティーブ・キスラー氏の個人所有になっているそうです。言ってみれば、ドメーヌ・ルロワとドメーヌ・ドーヴネのような関係です。
それでもキュヴェ・エリザベス、キュヴェ・キャサリンはキスラーのメーリングリストに載っていないと購入はできませんので、キスラー内の特別なプロジェクトへ格上げされたという感じです。
キスラーについてはこちらのページにまとめましたのでご覧ください。ロバート・パーカーが世界の超一流ワイナリーを選び抜いた「世界の極上ワイン」、「神の雫」など様々なメディアで絶賛されています。
キスラー 「ブルゴーニュを超えたカリフォルニア」
ラベル、キャップ、液面(コルク下0.3センチ)の状態は良好です。