説明
神の雫「第九の使徒」で有名になったブルネッロの上位バージョン!
ポッジョ・ディ・ソットはブルネッロ・ディ・モンタルチーノの最高の造り手の1つですが、日本での人気を不動のものとしたのは人気漫画『神の雫』で2005年ヴィンテージが「第九の使徒」に選ばれたことでした。まさにブルネッロ・ディ・モンタルチーノの最高峰、間違いなくイタリア最高のワインに数えられる名品です。
神の雫ではブルネッロ・ディ・モンタルチーノがマラソンの後の勝利の余韻、月桂樹の冠に例えられましたがその上位ランクに位置するのがより熟成期間が長いリゼルヴァです。2004年のリゼルヴァにパーカーは97点を献上しました。ちなみにパーカーは同時に試飲した第九の使徒の2005年ブルネッロ・ディ・モンタルチーノは95点としています。
パーカーのコメント(97点) 「2004年ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ・リゼルヴァは、私が数年前にバレルから味わったときに感じた全てのポテンシャルを実現した素晴らしいワインだ。切りたてのバラ、赤いベリー、ミネラル、ミントは、この多層的で官能的なワインから生まれるニュアンスのほんの一部にすぎない。2004年のほとんどのリゼルヴァは光のスペクトルの暗い部分へと向かう傾向があるが、ポッジョ・ディ・ソットのリゼルヴァは明らかに新鮮で明るい色調を思わせる。ワインの純度、奥行き、ディテール、フィネスは非常に注目に値する。繰り返すが、ブルーノ・ジャコーザのアシリ畑のバルバレスコと比較するのが適切であろう。これは夢見心地で、全てを超越したブルネッロで、読者には見逃して欲しくないワインだ。実際、このワインはとても深遠で、試飲で吐き出してしまうのがもったいなさすぎるワインだった。ポッジョ・ディ・ソットの2004年リゼルヴァは瓶詰めされる前になんと60か月をカスク内で過ごした。予想される飲み頃 :2014-2029年。所有者のピエロ・パルムッチは、モンタルチーノで最も素晴らしいワインを造っているだけでなく、現在、ブドウ栽培への非介入主義的哲学とワイン醸造への伝統的なアプローチで、新世代の若い生産者に刺激を与えている。彼らの小さなセラーへの訪問は常に魅力的であり、特に樽から樽へとバレルサンプルを試飲する事は極めて楽しい。それらは誰もが絶対にミスりたくない素晴らしいワインのセットだ。ポッジョ・ディ・ソットの2005年ブルネッロ・ディ・モンタルチーノはワイン・オブ・ザ・ヴィンテージになる可能性が非常に高いが、同時にここのロッソ・ディ・モンタルチーノのも、そのレベルに匹敵するワインは極めて少ない」 |
伝統派ブルネッロ・ディ・モンタルチーノの代表格
1989年に設立された、言わずと知れた伝統派ブルネッロ・ディ・モンタルチーノの代表格です。
オーナーは、ブルゴーニュワイン好きが高じて第2の人生をワイン造りに捧げたピエロ・パルムッチ氏です。彼はイタリアの超有名醸造家ジュリオ・ガンベッリ氏を口説き落とし、醸造責任者にします。ジュリオ・ガンベッリはあの『ソルデラ・カーゼ・バッセ』や『モンテヴェルティネ』も手掛け、ブルゴーニュの「アンリ・ジャイエ」、イタリアの「ジャコモ・タキス」に並び称されたイタリア随一の名醸造家でした。
ポッジョ・ディ・ソットでは32ヘクタールもの敷地内のうち、10ヘクタール余りの急斜面にブドウ畑が広がっています。高い標高に加え、昼には海からの暖かい風が吹き、夜はアミアータ山からの冷たい風を受けるという、ブドウの生育に理想的な昼夜の寒暖差を活かしてワイン造りが行われています。大樽で60ヶ月の熟成という伝統的な方法を採用しています。このような造り方のワインは、多くの生産者の場合、固くてタンニンが強いワインになりがちですが、ポッジョ・ディ・ソットは全く逆のエレガントで滑らかな酒質を誇ります。複雑なテイストが混在しながらも、透明感があってピュアな仕上がりは ポッジョ・ディ・ソットにしか造り出せない味わいです。
その実力を証明するかのようにイタリア国内では各種の受賞歴を誇ります。2007年、10周年を記念した限定キュヴェ、イル・デチェンナーレが、イタリア・スローフード協会の発行する『ガンベロ・ロッソ/ヴィニ・ディ・イタリア』の2008年版で「最高のイタリア・赤ワイン」に選ばれました。また2001年のブルネッロ・ディ・モンタルチーノはイタリア・ソムリエ協会発行のワインガイド「ドゥエミラヴィーニ」でイタリアの赤ワインとしてNo.1 に輝いています。
すでにジュリオ・ガンベッリは他界し、創業者のピエロ・パルムッチはすでに引退して、2011年からコッレ・マッサーリというワイナリーに経営が変わっていますが、ワイン造りのスタイルはそのままで評価を高め続け、2016年のリゼルヴァはパーカーから100点満点を献上されています。
ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ
「ブルネッロ(Brunello)」はブドウ品種名で、サンジョヴェーゼ種の亜種です。サンジョヴェーゼ・グロッソ(Sangiovese grosso)とも言います。ブルネッロ・ディ・モンタルチーノは、このブルネッロ100%で造ると決められています。サンジョヴェーゼはイタリアを代表するブドウ萄品種でトスカーナを代表する品種です。ブルネッロの特徴として、ブドウの果皮が厚いためタンニンが強めに出て。繊細ながら力強さを感じるワインとなります。「モンタルチーノ」は地名で、イタリアのトスカーナ州にある村(コムーネ)です。
大きく分けて3つの等級があります。
- ロッソ・ディ・モンタルチーノ・・・熟成期間1年以上(12ヶ月)で最低6ヶ月は木樽で熟成
- ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ・・・熟成期間4年以上(50ヶ月)で最低2年(24ヶ月)は木樽で熟成
- ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ・リゼルヴァ・・・熟成期間が5年を超えたもの
ラベル、キャップ、液面(コルク下1.4センチ)とも状態は良好です。