特級ロマネ・サン・ヴィヴァンの畑はそのほとんどをマレ・モンジュが所有していました。このボトルは1965年ヴィンテージで、マレ・モンジュのラベルになっていますが、裏にはドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティによる裏ラベルが貼ってあります。

DRCはマレ・モンジュ家からロマネ・サンヴィヴァンの畑の一部区画の耕作権を1946年に入手すると（本ボトルはこの耕作権下の区画で造ったもの）、1966年からは100％の耕作権を手に入れ、1988年には土地まで取得しました。マレ・モンジュ家が巨額の相続税を払えなかったことが売却の原因とされています。DRCはこの畑を取得する資金を捻出するためにエシェゾー、グラン・エシェゾーを売却してしまったほどです。それほどこの畑が欲しかったと言うことです。

このワインの裏のラベルには、「このラベルが緑と黒色で書いてあれば『偉大なヴィンテージ』」、「マルーン（えんじ）と黒色だと『良好なヴィンテージ』」、「ドメーヌの基準に満たない年は瓶詰めされない」と書かれています。そしてこのボトルは緑と黒色のラベルです。つまり1965年はDRCが偉大なヴィンテージと認めた年ということになります。

DRCのロマネ・サン・ヴィヴァンは現在でもモレ・マンジュに敬意を表してラベルに「MAREY-MONGE」と記しています。

液面はコルク下6.5センチと低めです。表ラベルは割と良好ですが、裏のラベルの上部にはシミがあります。キャップシールに腐食が見られます。いずれも右上の写真をクリックしてご確認ください。