説明
アルザスのワインは歴史的に、RieslingとかPinot Grisなどフランスのワインとしては例外的にブドウ品種名が書かれています。しかし、そこでテロワールの重要性を説き、INAOに働きかけて品種名なしの畑名だけをラベルに記載することを、認めさせたのがジャン・ミシェル・ダイス氏なのです。彼の功績でようやくアルザスも他のフランスの産地同様に扱われるようになったと言うべきでしょう。
ビュルグ
ビュルグの畑はダイスがベルグハイムに取得した最初の畑です。泥灰土質と石灰岩質が入り混じる土壌と、完全南向き畑で日照量もとりわけ豊富な気候から、毎年パワフルで、複雑で堅牢なワインが生まれます。ここでは過去千年にわたって行われてきたように、アルザスの全ての伝統品種の混植からワインを造ります。
ダイスによると「熟成のポテンシャルが15年はあり、飲む際はぜひデキャンタージュして飲んでください」とのことです。
ワインスペクテーターのコメント(91点) 「冷たく禁欲的な中にも、ミネラルのキャラクターがあふれ出す。リンゴとピーチの香りにアーモンドと白胡椒も混じる。堅牢でドライで、ミネラルの要素からはこの土地の様子が常に目に浮かぶ。リースリング、ピノ・グリ、ゲヴェルツトラミナーが使われている。」 |
マルセル・ダイス
ワイナート誌第15号「フランスの白ワイン」特集において、巻頭トップでとりあげられたのがこのドメーヌ・マルセル・ダイスです。
反逆者、頑迷、傲慢など様々な誹謗中傷を受ける革命的天才児ジャン・ミシェル・ダイスが作る究極のアルザス・ワインです。彼の目指すワインはテロワールの表現としてのワインであり、決して単なるアルザスワインではないのです。「アルザスのワインが、土地が本来持つ力と比べて、評価が低いのは、大量に収穫された未熟なブドウで作られる、平板で薄くて力がなく、単独での個性と魅力に欠けるワインが多すぎるからではないか。そのため特定の料理と一緒に飲まれねばならず、土地の味がしないワインになっているからではないのか。」そういう間違った方向にあるワイン造りに敢然と立ち向かったのがジャン・ミシェル・ダイスなのです。
そうやって造られる彼のワインは、一般的に「スッキリした爽やかな」と思われているアルザスワインとは全く異なり、すさまじい程の凝縮度と複雑性を保ちながらも、優しく自然な調和をみせるワインとなります。
『ワイナート15号 フランスの白ワイン特集』 「彼のワインが、かくも恐るべき凝縮度とかくも隔絶した複雑性を示しつつも、あくまでも優しい自然な調和の美を見せるのは、それが人為のワインではなく、真にテロワールのワインだからである。」 |
ラベル、キャップ、液面(コルク下0.3センチ)の状態は良好です。