説明
アンヌ & フランソワ・グロ
父のフランソワ・グロと娘のアンヌ・グロのドメーヌで、ドメーヌは天才の誉れも高いアンヌが才能を示し始め、この後ドメーヌ前はドメーヌ・アンヌ・グロと変わります。
間違えやすいですが、同じグロ一族のアンヌ・フランソワーズ女史の所有する「ドメーヌ・アンヌ・フランソワーズ・グロ」(通称A-Fグロ)とは別物です。この方は「アンヌ・フランソワーズ・グロ」という名前の一人の女性です。ちなみにフランソワはFrancoisで男性の名前、フランソワーズはFrancoise(最後にeがつく)で女性の名前です。
これらのドメーヌは楽天市場などでも頻繁に混同されており、同じラベルのワインをアンヌ・フランソワと言ったり、アンヌ・フランソワーズと言ったりかなりメチャクチャです。
ルイ・グロを祖父にもつ名門グロ一族に生まれたアンヌ・グロは、1995年に父フランソワ・グロの後を継ぎました。それまでこの「アンヌ&フランソワ・グロ」という名前でした。父の後を継いでからはドメーヌ・アンヌ・グロと名前が変わりました。
アンヌ・グロは、ミッシェル・グロやその弟のベルナール・グロ(グロ・フレール・エ・スール)とはいとこにあたります。そのグロ一族の中でも、最も才能にあふれ、入手も困難なのがこのアンヌ・グロと言えるでしょう!女性ながらル・クラスマンに「アンヌ・グロの見事な仕事ぶりを考えれば、世界中から認められるようになったのは当然のことといえよう」と言わしめ、ヴォギュエやデュジャックなどと同評価の★★(ダブルスター)評価を得ています!またパーカー氏も4ツ星~5ツ星評価を与えています。
『ワイナート』(第2号「奇跡の畑、ブルゴーニュの赤ワイン)より
「彼女(アンヌ・グロ)はヴォーヌロマネの名家であるグロ一族の新しいスターである。 1995年から父のフランソワの跡を継ぎ、ドメーヌの主人になったばかりだ。 彼女のワインの溌剌とした力、健康的でわかりやすいおいしさ、親しみやすい 上品さは、最近とくに多くのファンを獲得している。一度でも彼女のワイン、 できればリシュブールを味わえばヴォーヌロマネの新しい波を感じるはずだ。 発酵は自然酵母を用い、発酵温度は瞬間最大で33度。コンクリート製の発酵槽を 使用。その理由が、素直で彼女らしい。 「木製の良さはわかるけど、93年に使うのを止めたの。木製の場合、清潔に することが絶対条件。でも予め洗っておくとカビが生えてしまうから、収穫の 直前に洗わないといけない。その段取りが大変。それに、冷たい水でタワシで ごしごし洗うのよ。そんなことに苦労するぐらいだったら、私やることが いっぱいあるわ。」 熟成は16ヶ月。新樽比率はACブルゴーニュで20%、ヴィラージュで50%、 グランクリュで80%」 |
クロ・ヴージョでも最高のリューディー「ル・グラン・モーペルテュイ」
クロ・ヴージョは11世紀にシトー派修道院が開墾した由緒ある畑で、その名声は天下に鳴り響いていますが、もともと広大なクロ・ヴージョのどこでも同じ品質のワインができるというわけはなく、修道僧は場所によって良いワインのできる所やそうでない所をハッキリと区別していたと言われています。ところが現在はこの50ヘクタールもの畑が十把一絡げに特級畑となってしまったために、クロ・ヴージョを名乗ってはいても特級に値しないワインが山ほどある玉石混淆のアペラシオンになってしまいました。
クロ・ヴージョの土地台帳をみると、開墾当時のリュー・ディー(区画名)が残っています。そしてアンヌ・グロが約1ヘクタールを所有するこの「ル・グラン・モーペルテュイ」こそは、シトー派修道院による開墾以前からその存在を知られていた最上のリュー・ディーです。
ラベルに小さな破れがあります。キャップ、液面(コルク下1.8センチ)の状態は良好です。