説明
シン・クア・ノンの白ワインの最新ヴィンテージのご案内です。
シラー、グルナッシュといったローヌ系品種の赤で有名なシン・クア・ノンですが、白ワインもリリースしています。ルーサンヌやヴィオニエといったローヌ系が中心ですが、シン・クア・ノンらしくシャルドネなどもブレンドしています。
まだパーカーポイントは出ておりませんが、シン・クア・ノンの白ワインはここ数年完成度を高めており、ワイン・アドヴォケイト誌から2018年100点、2019年99点、2020年98点を献上されています。
2018年までは毎年ワインの名前を変えていましたが、最近商標や著作権の問題が複雑化し、毎年違う名前をつけるのが困難になってしまったと言うことで、2019年からはDistentaという名前と番号にしています。2021年はDistenta III になります。
シン・クア・ノン
カリフォルニアのみならず世界でも最上のシラー、グルナッシュ、ローヌ系白、ロゼ、デザートワインを造る伝説的なワイナリーと言えるでしょう。かつてはピノ・ノアールやシャルドネも造っていました(それらは現在では超お宝アイテムとしてオークションに出品されます)。オーナーでワインメーカーのマンフレッド・クランクル氏は鬼才という言葉がぴったりの人で、それほどワイン造りの経験があるわけではないのに、超高品質なワインを生み出しているのです。
クランクルが無名の頃に彼の造ったワインを飲んで驚いたロバート・パーカーは、ワイン・アドヴォケイト誌にシン・クア・ノンが掲載される前にクランクルに電話をし「大変なことになるからな」と告げたそうです。実際掲載日以降、クランクルの電話は鳴りっぱなしだったとか。
クランクルはSine Qua Non以外にもNext of Kyn、The Third Twin、Fingers Crossedといったワイナリーを展開しており、ローヌでは著名な生産者であるClos Saint Jeanの畑でシャトーヌフ・デュ・パプ「Chimere」を造るなど意欲的なワイン造りを進めています。
またグラシアーノ(スペイン原産)、トゥーリガ・ナシオナル(ポルトガル原産)といった世界的にはほどんど見向きもされないマイナー品種に注目し、そこから世界をアッと言わせる最高レベルのワインを生み出していることでも知られます。
ワイン名を毎年変える事ができなくなった
シン・クア・ノンを有名にしているのが毎年ワインの名前、ボトルデザイン、ラベルデザインがガラッと変わってしまうことで、一見しただけではどこのワインか全くわからないことが逆にシン・クア・ノンの特徴となっていました。通常は名前やラベルなどのブランドイメージを何とか確立しようとがんばるものですが、クランクルはそんな常識にはとらわれず、まるでアーティストのように毎年変えていました。しかも他のデザイナーに任せたりはせずクランクル自らが行い、彼にとってはワイン名を考える事、ボトルやラベルのデザインをすることはワイン造りと同じくらい重要なテーマでした。
ところが2016年頃から商標や著作権の問題が複雑化し、毎年違う名前をつけるのが困難になってしまいました。あまりに多くの名称がすでに登録済みとなってしまい、万が一にも名称でトラブったら訴訟に巻き込まれて金銭的な負担を負い、せっかく貼ったラベルを全て剥がさなくてはならないという最悪の事態すら想定されました。
そういうわけで2019年からは春リリースのワインはラテン語で「Unlabeled」を意味する「Distenta」と呼び、その後に番号をつけることにしました。また秋にリリースされる「Eleven Confessions Vineyard」のワインには名前を付ける事自体を止めてしまいました。ボトルの形も現在はほぼ一定です。それでもラベルのデザインは毎年変えています。
ラベル、キャップ、液面(コルク下1.8センチ)の状態は良好です。
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