説明
パーカー4つ星のモレ・サン・ドニでも有数の生産者!
モレ・サン・ドニを拠点とするドメーヌとしては、デュジャックやルーミエ、ユベール・リニエと並んでこの村を代表する造り手です。代々受け継がれてきた伝統的な製法を踏襲し、昔ながらのブルゴーニュを生む生産者です。ドメーヌはセラーが造られた19世紀中頃よりリニエ家が所有しています。小粒ではありますが非常に優れた畑をいくつか所有しており、パーカーは4つ星を献上しています。
収穫のかなりの部分をネゴシアン等に売ってしますので、ドメーヌものの生産量が少なく、なかなか市場では見つけることは難しいのですが、クロ・ド・ラ・ロシュ、クロ・サン・ドニ、ボンヌ・マールなどあわせて特級14ヘクタールと、一級畑はクロ・デ・ゾルムなどあわせて4ヘクタール弱を所有しています。
2002年からジョルジュ・リニエ氏に代わり、甥のブノワ・ステリー氏(当時23歳)が醸造責任者としてドメーヌを仕切るようになりましたが、この1991年のボンヌ・マールが造られた当時、ドメーヌを運営していたのは、1952年生まれの寡黙で仕事熱心なジョルジュ本人でした。ちなみに隣にあるユベール・リニエはいとこになります。
ジョルジュは、昨今の次々と開発される新技術には目もくれず、父から子へと伝えられてきた、昔ながらのやり方でワイン造りを行いました。その好例が堆肥です。今でこそ化学肥料の使用を控える動きになってきましたが、ここでは祖父の代から堆肥一筋で、有機性のミネラルをたっぷり含んだ堆肥で、土壌を豊かで自然な状態に保っています。除草剤も10年以上も使用していません。
発酵も、培養酵母などは使わず、野生酵母だけでゆっくりと時間をかけて行います。時間も手間もかかりますが、あえて時代に逆らってもジョルジュは昔ながらのやり方を変えようとはしません。特級には50%、一級には20%新樽を使います。
こうして生まれる特級、一級のワインは何かの要素が突出したようなバランスの悪さは微塵も感じさせず、優美で、大変口当たりの良いものとなります。
サザビーズ・シニアディレクター、セレナ・サトクリフ女史
「このドメーヌはしばしば「ブドウの真髄」とでも言うべきものを生み出している。美しくすっきりとしていて、血統の良さが出ている。このワインはリコリスの甘い風味とスミレの花の香りをもつ優品である。」
マットクレイマー氏 著書「ブルゴーニュワインがわかる」
「ドメーヌ・ジョルジュ・リニエはモレ・サン・ドニ屈指の生産者のひとりで、クロ・ド・ラ・ロッシュ、クロ・サン・ドニ、ボンヌマール、そして一級のクロ・デ・ゾルムをもつ。ワインは ぶどうの味が強烈で、きついと感じることもある。とはいえ濃密なワインの品質は注目に値し、名品を作ろうという意気ごみが伝わってくる。」
ボンヌ・マール (Bonnes-Mares)
シャンボール・ミュジニー村とモレ・サン・ドニ村にまたがる特級畑です。特級ミュジニーがシャンボール・ミュジニー村の南側のヴージョ村に接しているのに対し、ボンヌ・マールはずっと離れた北のモレ・サン・ドニ側に位置しています。
約15ヘクタールの内、シャンボール・ミュジニー側に13.54ヘクタール、モレ・サン・ドニ側に1.52ヘクタール、つまりモレ・サン・ドニ側の面積は全体の1割程度しかなく、所有者はブリュノ・クレールとフジュレイ・ド・ボークレールの二つの生産者のみです。
1965年以前は、モレ・サン・ドニ側のボンヌ・マールは現在よりも広かったのですが、それはモメサン家が所有していたクロ・ド・タールの石垣の内側にもボンヌ・マールの区画があったためで、その区画は1965年にクロ・ド・タールに編入され今に至っています。
ボンヌ・マールの土壌は畑を対角線上に走る畦道を境に、テール・ブランシュとテール・ルージュに分かれ、そのことがボンヌ・マールのワインをより複雑にしています。
ラベルに小さな破れ、シワ、シミがあります。キャップ、液面(コルク下1.2センチ)の状態は良好です。