説明
管理人も試飲してみました
非常に内向的で、丸く、優雅な味わいで、まさにボルドー右岸を思わせます。アルゼンチンワインと言われてもにわかには信じがたいでしょう。カベルネ・フランの特徴と言われるピーマンのような青臭さは全く感じません。WA誌が言うようにバランスが良く、軽く感じるがものすごいパワーと凝縮を内包しているというのは的を射ていると思います。
マルベックの天才が生み出した世界でも最高レベルのカベルネ・フラン!
カベルネ・フランの代表的なワインと言えば、ボルドーのシャトー・シュヴァル・ブラン、ナパのダラ・ヴァレ・マヤ、モレ・ファミリーなどが思い浮かびます。上手に造れば単独でもケタ違いのワインができるのですが、非常に気難しい品種で100点に近い得点のワインができるのは非常にまれです。そのためカベルネ・フランは一般的にはボルドー系ワインにブレンドされる補助品種というイメージです。
しかし最近は世界各地でカベルネ・フランの可能性を追求する造り手が出てきています。このグラン・エネミゴ を率いるのはアルゼンチンでも最良のワインを造ってきたボデガ・カテナ・サパータのチーフワインメーカーであるアレハンドロ・ヴィヒル氏。
ヴィヒル氏はカテナ・サパータでWA100点を含む多くのハイスコアワインを造ってきた男です。特にアルゼンチンの主要品種であるマルベックでは特別の才能を見せていました。その天才がメンドーサでもとりわけ標高が高く、痩せた土地のグアルタジャリー地区でカベルネ・フランの傑作を生み出しました。ワインアドヴォケイト誌が99点を差し出しました。カベルネ・フランでは世界でもトップ10に入るワインと言えるでしょう。
WA 99点 「このワインの香りをかぐと往年のボルドーのクラッシックなワイン、すなわち厳格で、甘みや質感のクリーミーさの入る余地のないワインを思い起こさせた。チョーク質土、うま味、塩気、味わいを感じ、グアルタジャリー地区の影響と野生が見られる。衝撃のフレッシュさと細かいタンニン、標高が高く痩せて石ころの多い石灰岩質の土壌におけるカベルネ・フラン(いくばくかのメルローも含む)の表現力を示している。この標高の高さが与える強烈な印象はまるでブドウの中の光が強いインパクトを引き出しているかのようだ。しかしこのワインで私が最も好ましいと思ったことはバランスの良さと、軽い感じだがものすごい凝縮とパワーがあること、多量の内包された強さだ。まだめちゃ若いワインなのにニュアンスが豊富で複雑だ。グラスの中ではフレッシュさを物語るようにオレンジの皮の香りが出てきて、味わいはシャープでダイレクト、均整と折り目正しさがある。今でも飲めるが、ボトルの中で永久に生き続けるだろう。2500本の生産」 |
メンドーサ
メンドーサはアルゼンチンの内陸部奥深く、アンデス山脈のすぐ東側にあります。アンデスを越えるとそこはもうチリの首都サンチアゴです。チリワインの銘醸地であるマイポ・ヴァレーとはアンデス山脈を挟むように位置しており直線距離では150kmほどしか離れていません。非常に乾燥してドライな気候でアンデスの雪解け水を利用して、マルベックなどを主に生産しています。メンドーサにあるウコ・ヴァレーのグアルタジャリー地区は一段と標高が高く、石灰岩質の痩せた土壌です。
グラン・エネミゴ
アレハンドロ・ヴィヒル氏とカテナ・サパータ一族のアドリアーナ・カテナ女史とのメンドーサでのジョイントベンチャー。以前はAleannaというブランドでしたが、現在はエル・エネミゴとなっています。アルゼンチンでも最高のワインを造り出すという使命に燃えた二人が生み出すワインは世界から注目されています。
ラベル、キャップ、液面(コルク下0.3センチ)の状態は良好です。