説明

ラングドックで例外的なほど高品質のワインを生産するネグリ！

オーナーのジャン・ポー・ロセは南仏のトップ醸造家クロード・グロと共に、質より量のテーブルワインの生産が主流だったこのエリアで、ラ・クラープ（La Clape）の土地の可能性を見出し誰もやっていなかった極めて高品質なワイン造りを行った先駆者です。このドメーヌを見いだしたのはジェフリー・デイヴィス氏です。

他の南仏ワインとは一線を画す独特のキャラクターを持つシラー

ラ・クラープはローマ時代は島だった地域であり、それが14世紀頃に土砂によって間の海が埋まり陸地の一部となりました。そのため周辺のラングドックのワイン産地とは土壌が異なり、ワインの味わいも南仏っぽい明るい、温かい味わいとは一線を画すものになっています。南仏といえば、シャトーヌフ・デュ・パプやエルミタージュが有名ですが、それらの地域で作られるハイレベルなワインの中にも、これ程の個性とポテンシャルを持つワインはあまりありません。

「ラ・ポルト・デュ・シエル（La Porte du Ciel）」とは「天国への扉」という意味です。主品種はシラーで他の南仏のシラーとは一線を画す独特のキャラクターを備えたワインです。

若いうちは果実由来の香りや樽熟成由来のカカオやバニラのニュアンスがありますが、長期熟成後は言葉では表現し難い深く複雑な香りとなります。あえて言うなら恐ろしく深く気品に満ちたヨード香とでもいうような、他に類を見ない香りを特徴としています。味わいは黒系果実をベースとしていますが、果実味よりも海の底に長い年月をかけて堆積し凝縮した海藻をさらってきて味わっているかのような印象。他のワインではなかなか味わえないキャラクターです。厚みやパワー、骨格はありますが、タンニンは極めて滑らかです。単調なパワーではなく、深遠さと気品・品格を伴うエネルギー感を持っています。

ジェフリー・デイヴィス

サンフランシスコ出身のアメリカ人。アメリカ人として初めてボルドー大学醸造学部を卒業し、1972年に米国のワイン・ジャーナリズムのはしり『レ・ザミ・デュ・ヴァン』を創刊しました。その後ネゴシアン「シグナチャー・セレクションズ」を設立して、フランスでも無名だが実力のある生産者を次々と発掘し、世界に知らしめてきました。特に1990年代以降のボルドー右岸の発展は彼抜きには考えられないほど多くのシャトーを見いだし世界に知らしめました。中には誰もが知るシンデレラ・ワイン、シャトー・ド・ヴァランドロー、ラ・ゴムリー、グラシアなどが含まれます。

クロード・グロ

クロード・グロ氏はラングドックNo. 1の呼び声が高い醸造家で、ナルボンヌにあるラボラトリー・ドゥジャンに勤務する40代半ばの新世代の醸造コンサルタントです。栽培・醸造技術に精通しているのみならず、優れたテイスターでもある彼は、ラングドックで最も有能な醸造コンサルタントの1人としてロバート・パーカーに名指しで称賛されました。ミッシェル・ローランのように派手な宣伝活動とは無縁で知る人ぞ知る存在です。試飲での分析力は半端でなく、たとえば「このタンニンがあるので、この酸が感じやすくなる。」といった天才的な知識と感覚を持ち合わせています。通常はロバート・パーカーと意見と対立することの多い有名評論家のジャンシス・ロビンソンもクロード・グロだけはその才能を高く評価し、パーカーと意見の一致を見ています。

WA誌のコメント（99点） 「ほぼパーフェクトと言って良い2001年のコトー・デュ・ラングドック・ラ・ポルト・デュ・シエルは、これまでに造られたこのキュヴェの中で最高のヴィンテージだ（2009年、2010年は良い勝負だ）。このキュヴェが常に示す信じられないほどの複雑さと香り高い品質（ヨウ素、カラメル化した肉、牛肉の血、甘草、退廃的なダークフルーツ） を持ち、Clos du Truffiersではより一般的に見られる純粋な退廃感、凝縮感、テクスチャーに最も近いものを持つヴィンテージだ。深みがあり、豊かで、重層的でありながら、このキュヴェの特徴である重さを感じさせないエレガンスがあり、今でも飲めるが、今後さらに 4 ～ 5 年は熟成し、その後も飲み頃が持続するだろう。この信じられないワインを造り出したネグリーのチームには脱帽だ！」

 

ラベル、キャップ、液面（コルク下1.8センチ）とも状態は良好です。