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「レア&カルトなワインの物語----ワインは人が作る」


第16回 「Williams Selyem (後編) 〜伝統の継承そして発展」

1998年、ウイリアムス・セリエムワイナリーの売却が発表された時、ワイナリー
の売却でこれほど世間が騒いだことがあろうかというほどワイン業界は騒然とし
た。

カリフォルニアのテロワールの父、ピノ・ノアールのカリスマである彼がワイナ
リーを手放すというニュースは、ファンにとって大きなショックだった。しかも
新しいオーナーはニューヨークの実業家ジョン・ダイソン。家族経営で手作り感
覚の小さなワイナリーだったウイリアムス・セリエムが大量生産の大企業になっ
てしまうのではないかという不安を誰もが抱いた。

しかしすぐに、それは取り越し苦労であることがわかった。「私は何も変えない
ことにこれほど努力したことはありませんよ。」新しいオーナー、ジョン・ダイ
ソンは言う。彼はもともと初期からウイリアムス・セリエムのメーリングリスト
に載っていたというほどのワイナリーのファン。「将来的には少し生産量を増や
すかもしれませんが、私たちにとって品質が全てです。」という彼の言葉通り、
あまり良くないビンテージだった1998年には生産量を通常の7000ケース
から4000ケースまで落としている。

新しいワインメーカーのボブ・カブラルも、「ジュースに敬意を」というバート
の哲学をそのまま引き継いでいる。「パンプをしない、フィルターを使わない。
栽培家、畑に敬意を表し、最小限の手を加え、辛抱強く待つ。」という行程を守
り続けている。1998年以降もウイリアムス・セリエムのワインがレーティン
グで高得点をたたき出し続けていることがその証明といえるだろう。

特に最新ビンテージである2001年と2002年はワイナリー史上2年連続最
高の出来という。ボブ・カブラルはウイリアムス・セリエムの伝統を継承しつ
つ、より磨きをかけることに成功した。新しい畑の開発にも積極的という彼の造
るウイリアムス・セリエムがこれからどう成長していくのか楽しみだ。

さて、$9.5ミリオン(約10億円)でワイナリーを売却したバートはその後どう
したのだろうか。

現在は5年契約でウイリアムス・セリエムのコンサルタントを続けている。また、
メンドシーノに畑を買い、12.5エーカーのピノ・ノアールを植えたそうだ。もと
もとウイリアムス・セリエムがあまりにも大きくなりすぎたので手放したという
彼は、自分のワインに囲まれてのんびり暮らすことに満足しているという。

新旧二つの顔を持つウイリアムス・セリエム。バートのワインとボブのワインを
ずらり並べて飲み比べてみたいものだ。

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